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SUPER FORMULA 2025 Rd.3-4 MOBILITY RESORT MOTEGI|ダンディライアンが2戦連続ワンツーを飾る。

4月19日〜20日、栃木県・モビリティリゾートもてぎで全日本スーパーフォーミュラ選手権第3・4戦「2025もてぎ2&4レース」が開催された。今大会は、今季唯一となる2輪国内最高峰・全日本ロードレース選手権JSB1000クラスとの併催。2輪と4輪、2つの頂上決戦を一度に味わえる特別な週末に、2日間で2万6000人もの観客が集結し、大盛況となった。

1ウイーク2レース制の鈴鹿大会で開幕した2025年シーズンのスーパーフォーミュラ。舞台をモビリティリゾートもてぎへと移し、今回も各日で予選と決勝が行われるダブルヘッダー開催となった。ドライバー、チーム、そして観客にとっても、慌ただしさ極まる週末となった。

今回は第3・4戦ともにエントリーリストに変更があった。世界耐久選手権第2戦イモラ出場のため7号車小林可夢偉(Kids com Team KCMG)の代役に野中誠太が、また開幕直前のクラッシュで療養中の19号車オリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)の代役には小林利徠斗が起用され、スーパーフォーミュラデビューを飾った。

1ウイーク2レース制となる今回も18日(金)に午前と午後に2度のフリー走行が実施され、ウイークがスタートした。この日は路面温度は39度まで上昇する好天に恵まれた。午前は38号車阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、午後は3号車山下健太(KONDO RACING)がそれぞれトップを分け合う形で初日を終えた。

迎えた19日(土)は9時20分より第3戦の予選が始まった。鈴鹿大会に引き続きDOCOMO TEAM DANDELION RACINGのふたりが速さを見せた。第2戦鈴鹿で優勝を飾った5号車牧野任祐が今季初のポールポジションを獲得し、6号車太田格之進が2番手に続き、フロントロウを独占した。ルーキーの65号車イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)も奮闘し3番手を獲得した。

14時50分には33周の決勝レースがスタート。オープニングラップでは65号車フラガがロケットスタートを決めるも、ポールスタートの5号車牧野が抑えきり先頭を牽引していく流れとなった。しかし、直後に2台が絡むアクシデントが発生したことにより早速SCが導入される展開となったが、4周目に再スタートが切られると順調にレースが進んでいった。

中盤頃にはピットストップを遂行するチームが現れ始めたが、上位勢はやや遅いタイミングで動きが出た。65号車フラガが17周目、翌周にはトップの5号車牧野と15号車岩佐が同タイミングでピットイン。それに対し10周目にピットを終えていた6号車太田が、わずかな差で5号車牧野を交わして先行し、見事アンダーカットに成功する。

その後、12番手スタートから追い上げを図る1号車坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)がギリギリまでタイミングを引っ張り20周目にピットへ入ると、6号車太田が正真正銘のトップへと変わった。しかし、その後方を走る5号車牧野がじわじわと詰め寄り、21周目終わりから22周目には直接対決へと移行する。両者ほぼ同タイミングでオーバーテイクシステム(OTS)を使用し、接触寸前のサイド・バイ・サイドのバトルを展開。

ホームストレート上で並びかけた5号車牧野が1コーナーで一気に仕留めて一気に前に出て逆転に成功。僚友に先行を許した6号車太田は、その後ペースを上げることができず、後方の65号車フラガに迫られる展開となった。さらにその後方では、ピットを終えて7番手で復帰した1号車坪井が次々にライバルを抑え、着実に順位を上げていた。

そして、レースは終盤へと突入し残り6周に差し掛かると、4番手を走行していた15号車岩佐がなんとスロー走行でコースサイドにマシンを止めていた。開幕戦から好調を見せてランキング首位をキープしていただけに、悔しさを露わにする姿が映し出されていた。そこで4番手には8号車福住仁嶺(Kids com Team KCMG)が浮上するも、翌周にはニュータイヤで好ペースをマークしてた1号車坪井が早々に交わしていく。

迎えたファイナルラップ、終盤に大逆転劇を見せた5号車牧野が安定したペースでチームメイトを引き離して見事ポール・トゥ・ウイン。第2戦に次ぐ今季2勝目を飾った。2位は6号車太田が続き、一時トップを走行していただけにやや悔しさが残るものとなった。3位は65号車フラガが入り、ルーキーながらも参戦3戦目にして大健闘な結果を残した。

4位は予選で12番手とやや沈んだものの、決勝ではハイペースを披露した1号車坪井が続き8ポイントを持ち帰った。8番手スタートの16号車野尻は9位で終えた。またポイントランキングでは、5号車牧野が44ポイントで首位に浮上し、2位に6号車太田、3位は坪井に変わり、15号車岩佐は4位まで順位を下げている。

18日(金)、ウイーク初日は午前・午後の2回フリー走行が行われた。路面温度は39度に達する好天のなか、午前は38号車阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、午後は3号車山下健太(KONDO RACING)がトップタイムを分け合い、初日を終えた。

19日(土)9時20分、第3戦の予選がスタート。鈴鹿大会に続き、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGのふたりが速さを発揮。5号車牧野任祐が今季初ポールポジションを獲得し、6号車太田格之進が2番手に続き、フロントロウ独占。ルーキー65号車イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)も3番手に飛び込んだ。

14時50分、33周の決勝レースがスタート。65号車フラガがロケットスタートを決めたが、ポールポジションの牧野が抑えて先頭をキープ。直後のアクシデントでセーフティカー(SC)が導入されるも、4周目に再スタートし、レースは順調に進行した。

中盤、ピットストップを巡る駆け引きが始まる。17周目にフラガ、翌周に牧野と岩佐歩夢がピットイン。10周目にピットを終えた太田がアンダーカット成功でトップ浮上。

20周目に坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)がピットインし、6号車太田がトップを守るも、牧野が徐々に差を詰め、21〜22周目にかけてオーバーテイクシステム(OTS)を駆使した激しいバトルを展開。1コーナーで牧野が一気に逆転を果たした。

後方では、追い上げを続ける坪井が着実に順位を上げ、終盤には4番手に浮上。さらに残り6周で15号車岩佐がスロー走行でリタイア。福住仁嶺(Kids com Team KCMG)が浮上するも、坪井が早々に抜き返した。

ファイナルラップ、5号車牧野が安定したペースで逃げ切り、ポール・トゥ・ウインで今季2勝目。2位は太田、3位はフラガが入り、ルーキーながら堂々の初表彰台を飾った。

第4戦の19日(日)は、朝から分厚い雲に覆われた。JSB1000のウォームアップ走行を経て、9時10分に予選Q2が開始。気温20度、路面温度24度と、前日より冷えたコンディションに。ドライバーたちは多めにウォームアップを行い、「タイヤがグリップしない」という声も多く聞かれた。

そんななか、もてぎを得意とする3号車山下健太が圧巻の走りを見せ、Q2で2番手以下に0.5秒差をつけるスーパーラップ。堂々たるトップタイムを記録した。2番手に太田格之進、3番手に牧野任祐と、DOCOMO TEAM DANDELION RACING勢が続く。ランキング3位の坪井翔はQ1敗退で15番手に沈んだ。

午後の決勝、気温は26度、路面温度は34度に上昇。スタートでは太田が好スタートを決めて山下に並びかけるも、山下が死守。だが、後方で1周目からアクシデントが発生し、セーフティカー(SC)が導入された。

オープニングラップ後、11台が一斉にピットイン。その混戦のなか、太田がわずかに先行。山下は「タイヤがはまっていない」と無線で訴え、再ピットを余儀なくされる悔しい展開となった。

ステイアウトを選択した牧野任祐がリスタートからトップ快走。だが、中盤、坪井がスローダウンしリタイア。牧野は順調にリードを広げたものの、23周目のピットで太田に逆転を許す。

9番手で復帰した牧野は怒涛の追い上げで27周目に太田の背後まで迫るが、10秒以上のギャップを詰め切れず。ファイナルラップでは岩佐歩夢との激しいOTSバトルも展開された。

トップチェッカーは太田。今季2勝目を飾った。牧野が2位、岩佐が前日の雪辱を果たして3位表彰台に立った。野尻智紀は10位、山下はポールポジションから一時最後尾まで落ちながらも13位まで挽回した。DOCOMO TEAM DANDELION RACINGは、昨シーズン鈴鹿第8・9戦から続く6連勝を達成。今季も猛威を振るい続けている。ランキングでも、6号車太田格之進が61ポイントで首位浮上。わずか1ポイント差で5号車牧野任祐が続き、チームでワン・ツー独占状態だ。15号車岩佐歩夢も表彰台獲得により、ランキング3位へ返り咲いた。

次戦第5戦は、5月17〜18日に大分県・オートポリスで開催される。鈴鹿、もてぎと続いたダブルヘッダーとは異なり、通常通り土曜予選・日曜決勝の1レース制となる。

写真=南 博幸/三家香奈子 文=三家香奈子

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