ENEOSスーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE第2戦「SUZUKA S耐」|666号車seven x seven PORSCHE GT3Rが開幕戦に続き2連勝。
4月26〜27日、三重県・鈴鹿サーキットで、ENEOSスーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONEの第2戦「SUZUKA S耐」が開催された。
3月末に開幕した2025年シーズンのS耐は、1カ月のインターバルを経て第2戦に突入。今回はST-TCR、ST-2を除く8クラス・計52台が、鈴鹿サーキットに集結した。開幕戦は予選・決勝をそれぞれ別日に行うダブルヘッダー方式だったが、第2戦は土曜に予選、日曜に5時間の決勝レースという通常スタイルで実施された。
26日(土)、曇り空のもとで行われた予選は、AドライバーとBドライバーの合算タイムで争われた。FIA-GT3車両によるST-Xクラスでは、33号車Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3が、2番手以下に0.678秒差をつけ、堂々たる総合ポールポジションを獲得。2番手に777号車D’station Vantage GT3、3番手に666号車seven x seven PORSCHE GT3Rが続いた。
また、FIA-GT4車両が参戦するST-Zクラスでは、885号車シェイドレーシング GR Supra GT4 EVO2が最速タイムをマークし、クラスのポールポジションを奪取。2番手に52号車埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2、3番手には26号車raffinee日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4が続いた。
決勝日の27日(日)は、前日とは一転して朝から青空が広がり、レースは晴天のもとドライコンディションでスタートした。ポールポジションからスタートした33号車Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3は好スタートを決めたものの、序盤で順位を落とし、オープニングラップの首位に立ったのは4番手スタートの31号車DENSO LEXUS RC F GT3だった。
レース序盤は、トップを含む777号車D’station Vantage GT3、666号車seven x seven PORSCHE GT3R、23号車TKRI松永建設AMG GT3の4台による接戦が展開。しかし、1時間を迎える前にフルコースイエロー(FCY)が導入され、レースは一時中断された。リスタート後、すぐにトップ争いが再燃。777号車D’station Vantage GT3が31号車DENSO LEXUS RC F GT3をパスするも、FCY中の追い越しと判定され、ドライブスルーペナルティが科された。
さらに、31号車DENSO LEXUS RC F GT3はルーティンピット作業後にボンネットが浮き上がるトラブルに見舞われ、再ピットインを余儀なくされた。トップを争うマシンたちに次々とトラブルが襲いかかるなか、レースは混迷を深めた。加えて、その後もFCYが7度にわたり導入される荒れた展開に。
そんななか、中盤には開幕戦を制した666号車seven x seven PORSCHE GT3Rが首位を奪取。以降、安定したペースでレースをリードし続け、見事に開幕2連勝を果たした。
2位には、序盤に順位を落としながらも懸命に追い上げた33号車Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3が続き、3位には、序盤から速さを示した777号車D’station Vantage GT3が入った。
ST-Zクラスは、クラスポールシッターの885号車シェイドレーシング GR Supra GT4 EVO2が好スタートを決め、序盤からレースをリード。荒れた展開のなかでも落ち着いた走りを見せていたが、2番手スタートの52号車埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2が背後に迫り、終盤までトップ争いが続く展開となった。
レース終盤、残り15分を前にトップを走る885号車シェイドレーシング GR Supra GT4 EVO2が給油のため最後のピットイン。その間隙を突き、じわじわとギャップを縮めていた52号車埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2が逆転に成功。以降はトップを譲らず、開幕戦に続く2連勝を果たし、圧倒的なチームワークと堅実な強さを印象づけた。
2位には惜しくも敗れた885号車シェイドレーシング GR Supra GT4 EVO2、3位には22号車EBI GROUP Cayman GT4 RS CSが続いた。
次戦はいよいよ年に一度のお祭り、富士24時間レース。全クラスが一堂に会し、長丁場ならではのドラマが繰り広げられる。第3戦「富士24時間レース」は、5月30日〜6月1日、静岡県・富士スピードウェイで開催される予定だ。
写真=南 博幸 文=三家香奈子