ENEOSスーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE第5戦「スーパー耐久レース in オートポリス」|最終盤にまさかのドラマ、大逆転で31号車DENSO LEXUS RC F GT3が総合優勝。
7月26〜27日、大分県・オートポリスで2025 Empowered by BRIDGESTONEはシーズン折り返しを迎え、第5戦「スーパー耐久レース in オートポリス」が開催された。ST-Xクラスは31号車DENSO LEXUS RC F GT3(鵜飼龍太/蒲生尚弥/小林利徠斗/嵯峨宏紀)が総合優勝を飾った。
前戦の第4戦SUGOから約3週間のインターバルを経て迎えた第5戦オートポリスは、ST-ZクラスとST-1クラスがお休みのため、8クラス48台がエントリー。26日(土)は青空が広がるドライコンディションの下、各クラスの予選が行われた。
総合ポールポジションを争うST-Xクラスは、Aドライバー予選で31号車DENSO LEXUS RC Fがトップタイムをマークしたものの、Bドライバー予選では4番手にとどまった。しかし0.032秒差でポールポジションを獲得。2番手に777号車D’station Vantage GT3、3番手に101号車Hitotsuyama Audi R8 LMS、4番手に23号車TKRI松永建設AMG GT3が続いた。
そして迎えた27日(日)の決勝日、11時にレースがスタート。それに合わせたかのように雨が降り出し、雨粒が落ちる中でフォーメーションラップが行われた。ただし路面はウエットには至らず、ほぼドライコンディションのもとで幕が開けた。
スタート直後、3番手スタートの101号車Hitotsuyama Audi R8 LMSが好調な蹴り出しを見せてホールショットを奪い、トップに浮上。その後方には777号車D’station Vantage GT3、ポールスタートの31号車DENSO LEXUS RC Fが3番手、23号車TKRI松永建設AMGが4番手でオープニングラップを終えた。序盤は大きな動きはなかったが、1時間経過する頃にピットインのタイミングが訪れ、順位が変動。追い上げを見せていた23号車TKRI松永建設AMGが総合トップに立った。
さらにレース折り返し頃、他クラスのマシンがクラッシュした影響でフルコースイエロー(FCY)とセーフティカー(SC)が導入。その間に多くの車両がピット作業を終えて復帰した。残り2時間ほどでレースがリスタートされると、23号車TKRI松永建設AMGが安定したペースで首位をキープ。そのまま快走して最終盤へ突入したが、残り3分のターン11進入でST-5クラストップの88号車村上モータースMAZDAロードスターとまさかの接触。
2台はスピンを喫し一時ストップする事態に。23号車TKRI松永建設AMGは自力でコースへ復帰したものの、両クラストップ同士の接触は「危険なドライブ行為」と判定され、30秒のタイム加算ペナルティが科された。そのため23号車TKRI松永建設AMGはトップチェッカーを受けたが、2位フィニッシュの31号車DENSO LEXUS RC Fが繰り上がりで総合優勝となった。
2位は序盤に一時トップを走行していた101号車Hitotsuyama Audi R8 LMS、3位は23号車TKRI松永建設AMG、4位は777号車D’station Vantage GT3という結果となった。
一方、ST-TCRクラスは5台が参戦。総合6番手にクラストップの97号車Racer ホンダカーズ桶川 CIVICがつけ、見事ポールポジションを獲得。2番手は96号車Racer ホンダカーズ桶川 CIVIC、3番手は888号車フェッツレーシングとなった。
決勝ではポールスタートの97号車Racer ホンダカーズ桶川 CIVICが最高のスタートを決め、終始レースを牽引。一度もトップを譲らず堂々の優勝を飾った。2位は19号車BRP★NUTEC 制動屋 CUPRA TCR、3位は98号車WAIMARAMA Elantra N TCRが続いた。
いよいよスーパー耐久シリーズ2025年シーズンは終盤戦へ突入し、チャンピオン争いも佳境に。次戦となる第6戦岡山は、約3カ月のインターバルを経て10月25〜26日に岡山国際サーキットで開催される予定である。
写真=南 博幸 文=三家香奈子